


文字は、文字のかたち/どのような音を持っているか/どのような意味を指し示しているか…という形/音/義の三つの要素からなるといわれる。
一つの文字(表意文字)の中でこの三つは均等に配分されているわけでもないし、緊張関係にあって絶えず揺れ動いている。それぞれが変化すればそれぞれに強い影響を与える。
それらは言葉・詩においてどのように作用するのか。文字の書きぶりあるいは印刷文字のスタイルは言葉にどのように関係しているのか。漢字を中心として、歴史をたどりながら文字のポエジー、「力」のありかを考えたい。
古賀弘幸
文字の話Ⅱ
近代の文字

内容展開
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2024年
01_202408 文字の場所
240801 文字列のポテンシャル─書体・字体・字形の「権能」
240802 書写材料と文房具
002_202410 近世的なもの
241001 近世の文字メディア─石碑・引札・筆子塚・往来物
241002 書流─御家流・千蔭流・書簡書体
003_202412 近世から近代へ
241201 社会の楷書化─石碑→「旧藩情」「明治期布達書体論」
241202 和様から唐様へ・メディア史
2025年
004_202502 楷書と明朝体は何をもたらしたか
250201 官報・新聞・和文タイプ・黒板(一覧性)
250202 明治の文字空間のマトリックス→「言海」
005_202504 近代と詩
250401 新体詩と口語短歌・滅亡論・言文一致・改行論
250402 〈一致〉と〈透明〉
006_202506 機械と文字と都市
250601 句読点・オノマトペ・モダニズム文芸
250602 新国字・図案文字・キネマ文字
007_202508 樋口一葉論
250801 名刺と写真
250802 日記と原稿用紙・「四角い字」
250803 まとめ・近代の文字経験─コピーとオリジナル

講師 古賀弘幸
Hiroyuki Koga
1961年、福岡県生まれ。法政大学文学部哲学科卒業。書道関連の出版社に勤務(1985年〜1997年)し、書や美術の雑誌・書籍の編集制作を手がけた。その後はフリーランス。大東文化大学書道研究所客員研究員。主な企画・編集に『書の総合事典』(柏書房、2010年)、著書には『知識ゼロからの古文書を読む』(幻冬舎、2020年)、『文字と書の消息―落書きから漢字までの文化誌』(工作舎、2017年)、『書のひみつ』(朝日出版社、2017年)がある。
個人サイト
https://hiroyukikoga.wixsite.com/gorgeanalogue
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講師 森瑞枝
Mizue Mori